UNITED ARROWSのオリジナルブランドとして、ファッション好きからも高い支持を集め続けるBEAUTY&YOUTH。アメリカンカジュアルをベースにヨーロッパの要素やムードをミックスしたスタイルを核に、顧客と共に成長を続ける同ブランド。そんなBEAUTY&YOUTHが秋冬の定番として作り続けているのが「ソロテックスⓇ フルフランⓇ」を採用したセットアップだ。
素材にもこだわるBEAUTY&YOUTHが、「ソロテックスⓇ フルフランⓇ」を採用した理由に加え、ブランドの「価値」を長年にわたり守り続ける理由について、メンズ商品部 クリエイション課 デザイナー 町田康弘氏に話を聞いた。
町田:母体であるUNITED ARROWSが1989年10月に設立されたのち、92年にメンズカジュアルのオリジナルブランド「ブルーレーベル」を、その後レディースカジュアルの「ピンクレーベル」を立ち上げました。その2つが統合されて生まれたブランドが、BEAUTY&YOUTHとなります。
町田:ありがたいことに、BEAUTY&YOUTHは来年20周年を迎えますが、僕も含めて長く携わっているスタッフが多いんです。
そんな中で、「お客様が求めるもの」を作ることはもちろん、「自分達も着たいと思うもの」を作りたいという思いを持ち続けているというのがポイントではないかと思います。ファッションの流れも意識しながら、「この年齢になったから、こういうものも着たいよね」という考えが、物作りに反映されていると思います。
町田:さらにBEAUTY&YOUTHでは、販売経験の長いスタッフがMDや企画となるケースも多いんです。これは他社も含めて非常に珍しいケースかと思います。
お客さまに近い販売部の意見を取り入れつつ、商品部が企画製造して、販促活動を行ったものがお店に並べられる。そんな形で、製造販売を一貫して戦略的に行える仕組みが出来上がっているのは、かなりの強みなのではないかと思います。
町田:BEAUTY&YOUTHを象徴するスタイルとして、アメリカンカジュアルをベースにヨーロッパの要素やムードをミックスする「綺麗めカジュアル」というものが挙げられると思います。僕自身、商品を企画する際には、いかにもアメカジらしいネル素材やダック生地ではなく、見た目はカジュアルでも滑らかなタッチで、質の良いものを意識して素材を選んでいますね。
「落ち着いた方向けの商品」だとか「若い人はこういうのが好きだから」など、特定のターゲットに向けた視点は持たないようにしていますね。その一方で、長年ファンでいてくださるお客様が、年齢を重ねていることも意識しています。

町田:おかげさまで秋冬の定番となりまして、今回で3シーズン目かと思います。
町田:このファブリックネームを付けさせていただくことで、「ソロテックス」をご存知の方にアピールするとともに、「機能性の高い生地を使っている」ということもさりげなく示しています。

BEAUTY&YOUTHにおいて、お客様が商品を選ぶ理由は、今も昔も「見た目の良さ」が変わらず強いと思います。それに加えてここ10年ほどの間で、お客さまの「素材の機能性」に対するニーズがより高まっているように感じます。
こちらで採用した生地は、「ソロテックス」の高級感と適度な張り感のある生地に、BEAUTY&YOUTHならではのカスタマイズを加えて、よりシックな雰囲気になるよう調整を加えています。ふっくらとした弾力性があり、仕立て映えがするため、非常にご好評をいただいております。
ジャケットはウエストのシェイプを抑えて、胸ポケットやダーツのない、ブルゾンやカーディガン感覚で着られるタイプ。パンツもクリースを入れずに、タックだけを入れることで、腰回りにゆとりと立体感のあるリラックスした雰囲気にしています。
今年のカラーは濃いネイビーとオリーブグリーンの2色展開。裏地の仕様なども、昨今の気温状況やお客様の感覚の変化に合わせて変化させています。
町田:シャツ生地のアイテムなどは良さそうですよね。チェックやストライプ柄の先染め生地で、シワになりにくかったり、汗染みを防止したりと機能性のあるものなど、面白いと思います。
町田:「ソロテックス」ならではの伸縮性や張り感を活かしつつ、BEAUTY&YOUTHらしい、上品で綺麗めカジュアルなニュアンスを表現できる素材があれば、積極的に使わせていただきたいです。
個人的な感覚ですが、「ソロテックス」はどんな素材を使って何を作っても邪魔することなく、機能性を加えてくれる素材。言うなれば、「名脇役」だなと思いますね。
