SOLOTEXT

2021.07.26 Mon

累計18万着を売り上げた、トロッタージャケットにも採用。MACKINTOSH PHILOSOPHYのアイテムを陰で支える「ソロテックス」。

1823年に発明されたゴム引きの防水生地を使用したコートで有名な英国を代表する老舗ブランド、MACKINTOSH。

機能性とファッション性を兼ね備えた同ブランドの意思を汲みながら、そこにモダンな解釈を加えたラインが、MACKINTOSH PHILOSOPHYだ。その中でも2010年にデビューしたトロッタージャケットは累計18万着以上売り上げるほどの高い支持を得ている。

今回のSOLOTEXTでは、すでに展開されている2021SSシーズンのものに加え、2021AWにリリースされるアイテムも紹介。さらに、MACKINTOSH PHILOSOPHYが長年にわたって「ソロテックス」を採用し続けている理由についてもお聞かせ頂いた。

 

MACKINTOSH PHILOSOPHYでは、これまでもトロッタージャケットをはじめ、さまざまなアイテムで「ソロテックス」を使用されていますね。

2018年にトロッタージャケットで「ソロテックス」を採用して以降、毎年さまざまなアイテムに使い続けています。MACKINTOSH PHILOSOPHY×GRAMICCIの形でリリースしたイージーセットアップなども非常に好評でしたね。

その人気の理由はどこにあるとお考えですか?

機能性の高い化学繊維でありながら、天然繊維にも見劣りしない高級感のあるルックス、そして着心地の良さだと思います。

「ソロテックス」はナチュラルな表情でありながら、程よくストレッチが効いていて軽い。そして、シワになりにくくイージーケア。ストレッチ性の高いパンツは穿き込んでいくと膝が抜けることもあると思うのですが、3年前にリリースした「ソロテックス」のトロッターパンツは今でも美しいシルエットを保っています。

そのトロッターシリーズから2021年SSシーズンにリリースされたジャケット&パンツが、この格子の織り柄のジャージ素材のものですね。

リモートの時代にマッチした素材として、TEIJIN FRONTIIERさんがMACKINTOSH PHILOSOPHYのために開発したものです。ジャージ素材なんですが程よい光沢とハリ感があって、仕立て映えする素材ですね。また、軽くて快適な着心地でありながら、フォーマルな場にもふさわしいジャケット&パンツだと思っています。

ひとくちに「ソロテックス」といっても、シーズンごとに採用している素材は異なっているのでしょうか?

おかげさまで好評なため、毎シーズン「ソロテックス」を使用した新しいアイテムを企画していることに加えて、TEIJIN FRONTIIERさんも常に開発を続けられているため、結果として最新のソロテックスを採用し続けている形となっていますね。

常に時代を先取りして機能性繊維を採用してきたMACKINTOSH PHILOSOPHY。同ブランドのファンの方も、機能性が高く素材感に優れた「ソロテックス」には注目しているのではないでしょうか。

こちらのクルーネックロンTは、よりシンプルでスポーティーなブリテックカテゴリーのもの。肉厚でありながら軽いワッフル素材が特徴ですね。

MACKINTOSH PHILOSOPHYでは「テクノワッフル」と呼んでいるこちらの生地は、「ソロテックス® フルフラン」を使用したもの。こちらもMACKINTOSH PHILOSOPHYのために開発されたエクスクルーシブな素材。非常に手触りがよく、軽くてタフなワッフル素材でありながら、他のワッフル素材に起こりがちな引っかかりや肌を乾燥させてしまう感じがないんです。

胸ポケットに圧着テープを施したデザインがアクセントになっており、吸水・速乾・ストレッチ・シワ防止などの機能をアイコンで表示しているのも特徴。

袖と後ろ身頃に同素材を使ったフーデッドパーカもあり、こちらはパッと見はナイロンパーカーですがリラックスした着心地となっています。

そしてもう一枚のフーデッドパーカは、撥水性のあるストレッチウェザー素材となっています。

織組織と撥水加工により撥水機能を加えた「ソロテックス」で、しかも蒸れにくい。フード付きなので、ちょっとした雨の時などはこれ一枚で対応できると思います。

ミニマルな印象でありながら脇にガゼットが施されているため動きやすいシルエットとなっています。レインアウターをルーツとするブランドであることもあり、このあたりのアイテムも私たちが非常に得意としているところですね。

さらに2021年9月にリリース予定なのが、ライナー付きフーデットアウター、スタンステッド。こちらは蓄熱する「ソロテックス」を使用しているそうですね。

この肉厚でありながら軽いストレッチツイル生地は、太陽光などの近赤外線を吸収して蓄熱する「HEAT ENERGY」と「ソロテックス」の素材を使ったもの。少し肌寒いぐらいの時期なら、ベスト型のライナーなしでも対応できるはずです。

また、フードだけでなくベスト型のライナーも着脱できる仕様となっており、秋から春まで対応できるとともに、ポケットを多く備えているので、旅行などの時にも便利かと思います。

ジャケットの上に羽織るのはもちろん、カジュアルに使っても上品な雰囲気。アイコンとなっているロゴ入りのボタンがさりげなく主張する、ONでもOFFでも使い勝手のいいアイテムだと思います。

 

これまでさまざまな「ソロテックス」を使われてきていますが、今後はどのような機能性やフィーリングなどがあればとお考えでしょうか。

スペックに関して言えば、タウンウェアとして求められる機能性はすでに十分備えているのではと思います。今後さらに魅力的な素材となるためには、表情の面でさらに改良を加えられればいいですね。

これまでMACKINTOSH PHILOSOPHYが「ソロテックス」を採用する際には、あえて化学繊維100%にこだわってきた所があります。その上で、例えば今季ならトロッターのセットアップで格子ジャージ、ブリテックでテクノワッフルといった形で、フラットな見た目に変化をつけてきました。

今後はリネンや綿などの天然素材と複合させた、機能的でありながらより魅力的な表情の「ソロテックス」も採用していこうかなと考えています。今後も引き続き、TEIJIN FRONTIERさんと共同開発しながら魅力的な洋服を作っていければいいですね。