ストレッチ、耐久性、そして風合いの良さ。機能性にこだわるOAKLEYが15年に渡り採用し続ける「ソロテックス」。

1975年に設立され、米国カリフォルニア州に本社を構えるスポーツ＆ライフスタイルブランド、OAKLEY。

「あらゆる状況下においてどのように眼を守るか」を第一に考えた高性能なアイウェアでスポーツ業界において独自の存在感を示すとともに、1998年にはアパレル・フットウェア・時計市場へも本格参入。性能に妥協を許さないブランドとして確固たる地位を確立した。

そんな機能性の高さで知られているOAKLEYが、15年以上に渡りさまざまなアイテムに採用し続けているのが「ソロテックス」。同ブランドが手掛ける多くのカテゴリを横断しながら「ソロテックス」を使い続けるのは何故なのか。ルックスオティカジャパン株式会社にてOAKLEYの製品を手掛ける、鈴木氏と、古川氏に話を伺った。

機能性の高さから、幅広い層に人気のOAKLEYですが、素材に対するこだわりなどをお教えください。

我々OAKLEYは、スポーツウェアを形成する上で素材を最も重要な要素と考え、常に素材をベースにモノ作りをしています。

素材を決定する上には、機能性・意匠性・製品の価格など、全てを加味した上で最良の選択を行うとともに、その特性に合わせたパターンやディテールを組み込む事により、最大のパフォーマンスを引き出すように努めています。

OAKLEYでは多くのカテゴリで「ソロテックス」を採用していますが、どのような経緯でいつごろから使い始めたのでしょうか？

2007年よりストレッチ性が重要なゴルフウェアを中心に「ソロテックス」の採用をスタートしました。

ゴルフに限らず、従来のスポーツウェアではポリウレタンを使うことも多いのですが、劣化しやすいという点が非常にネックでした。ポリウレタンを使わずに伸縮性を出すにはどうすればいいか、試行錯誤していた時に知ったのが「ソロテックス」。伸縮性や耐久性に優れているだけでなく、風合いの良さにも魅力を感じましたね。

さらに2011年にはトレーニングカテゴリのウェアにも採用。その後も「ソロテックス」のファッション性の高い素材感を生かして、ライフスタイルカテゴリのジャケットやパンツなどにも採用を広げていきました。

ゴルフウェアをデザインする際に、特に気にする点やこだわっている点をお教えください。

OAKLEYのゴルフウェアのコンセプトは『Break from Tradition』。トラディショナルなスポーツだからこそ、独自性のあるウェアづくりを心がけています。

そのシルエットはタイトでスマートなものも多いのですが、プレー時の動きを妨げることがないよう、プレー時の体の動きに着目した3Dパターンを採用したり、縫い目をなくすなど独自の工夫を凝らしています。

さらに「ソロテックス」をはじめとした、ストレッチ性や機能性の高い生地を採用することで、よりスタイリッシュで快適なゴルフウェアを提案し続けたいと考えています。

それでは、「ソロテックス」を使用している商品をご紹介ください。

まずハイエンドのゴルフウェアを扱う、WHITE LINEコレクションのアイテムからご紹介します。こちらはゴルフに特化して身体とシンクロするという「究極の快適性」を追求したフーディージャケット、SKULL SYNCHRONISM HOODY JACKET 2.0。

軽量でソフトであり、撥水機能も付与した4WAYストレッチの「ソロテックス」がプレー時の不快を軽減するとともに、ファッション性も高い素材感で、通年活躍するアイテムです。

脇や袖下、背中のアームホールなどに圧着を採用することで縫い目を極力減らし、立体裁断による3Dシルエットを採用することで、細めでありながら動きやすく高いパフォーマンスを発揮できるシルエットに。

ゴルフ用にリデザインされたフードはファスナーを閉じる事でプレー中のバタつきを抑え、スマートに着用可能。随所に配置されたホワイトラインは、補強の役割を果たすとともに、大人のスポーツテイストも演出してくれます。同素材のパンツとともに着用することで、スタイリッシュなセットアップスタイルも楽しむことができます。

そしてビジネスシーンからライトなスポーツシーンまで想定した、ACTIVE LIFESTYLEコレクションからは、ENHANCE MULTI TAPERED PANTS 2.7をピックアップ。

こちらは吸汗速乾機能の「カルキュロ」と「ソロテックス」を組み合わせた素材を採用したパンツです。高い吸水性能により素早く汗を吸い上げ、常にドライで快適な状態を保ちます。

ストレート・テーパード・ワイドの3つのシルエットをラインナップすることで、さまざまなコーディネートが可能に。センタープリーツが施されているので、ビジネスシーンでもスマートに着用でき、快適に仕事することができるかと思います。

同じ素材使いでACTIVE LIFESTYLEより、ENHANCE MULTI LS OUTER SHIRTS 1.0のシャツも。

ストレッチの効いたドライな手触りなシャツです。オーセンティックなシャツをベースにしながら、サイドにはポケットが付いており、オンでもオフでも快適に使えるアイテムです。

ここ最近の世の中の流れで、スポーツウェアの快適さをビジネスにも取り入れたい、というお客様が非常に増えていますので、そのようなニーズに合わせて仕上げました。

ACTIVE LIFESTYLEコレクションは、ビジネスやテレワーク時にも活躍しそうですね。そして次にご紹介頂くのは、未来のスタンダードを開発するOAKLEY-NeoStandardコレクション。

こちらは最高の皮膚 “RADSKIN” を称する、身体とのシンクロを追求した革新的なストレッチシャツ、RS SHELL CONSISTENT L/S SHIRT。ソフトタッチで軽量な4WAYストレッチの布帛生地は、非常にエレガントなルックスでありながら快適に過ごすことができます。

前袖セットイン、後袖ラグランの変形パターンを採用しているので、非常に動きやすくなっています。さらにコミュータースタイルを意識した長めの裾や大き目のポケットに施されたアイウェアホルダー、前後に付いたリフレクターロゴなど、シンプルなルックスに多くの機能性を盛り込んでいます。

そしてこちらが「ソロテックス」をドビー織りすることで4WAYストレッチを実現し、吸汗速乾の機能も兼ね備えたテーパードパンツ、SKULL Z-3D 9/10TH TAPERED 14.0。

見た目は通常のパンツに近い形を取りながら、内股に独自のパーツを採用することでより広い可動域を実現しています。ベルト裏全体にはシリコンテープを配置し、ポケット袋には肌をドライに保つ機能性素材を採用することで、快適な着用感に。

ボールポケットやティーホルダー、マーカーなどが収納しやすいコインポケットなど、スマートにプレイできるゴルフ専用のギミックも搭載しています。

15年間に渡り「ソロテックス」を使った商品を展開してきて、お客様やスタッフからの反応はどのように変わってきましたか？

採用し始めた当初は、店頭スタッフも「これは『ソロテックス』という素材で…」と説明する必要があったのですが、今ではタグを見たお客様の方から「これ、『ソロテックス』なんですね」と気づいてもらえることも多い。良さを体感していただいているお客様の中には、「『ソロテックス』だから買う」というリピーターの方も多くいらっしゃいます。

今後は「ソロテックス」をどのような形で使っていきたいですか？

コットンなどの天然繊維とミックスした「ソロテックス」は使ってみたいですね。

さらに「ソロテックス」と異なる性質を持った素材とのミックスにも興味があります。例えば目の詰まった防風素材、フライトジャケットなどに使われる生地などとミックスする事による相乗効果を狙った物作りなどにも挑戦していければと思っています。

さらに「ソロテックス」とミックスされたストレッチ性の高い中綿やボア素材などがあれば、インサレーションのアウターなどと組み合わせて使ってみたいですね。

素材感の良さと機能性の高さを両立した「ソロテックス」は、非常に魅力的な素材。今後の可能性にも、期待しています。