SOLOTEXT

2021.01.12 Tue

OSAJIディレクター茂田氏が共感した「ソロテックス」の機能性と哲学とは。

スキンケアを中心に、健やかで美しいライフスタイルを演出するブランド、OSAJI。肌のケアだけでなく、美しい色味のネイルやメイクアイテムなどでも人気を呼び、表参道ヒルズや首都圏の人気デパートなどを中心に売り場を展開している。

そんな同ブランドが、ブランディングの一環としてこの12月にスタッフユニフォームをリニューアルさせた。そのデザインを手がけたのは、ヴィンテージの洋服をベースにしながら現代的にアップデートさせることで知られている、HARVERSACK。そしてその素材として使われているのが、TEIJIN FRONTIER(以下TEIJIN)の「ソロテックス」だという。

ブランドの顔とも言えるユニフォームに、なぜ「ソロテックス」が選ばれたのか。OSAJIディレクター茂田氏、デザイナー石井氏に加え、HARVERSACKの企画生産を担当する村松氏とともに、その理由について聞いた。

 

OSAJIの新しいユニフォームデザインは、ナースコートがモチーフとなっているそうですね。

■HARVERSACK企画生産 村松氏(以下 村松)
1940年代のフランスのナースコートを原型としています。前身頃が二重になっていてトップスにもう一枚着ているかのようなデザインが特徴ですね。作業を前提とした洋服なので、袖口がボタンで開閉できたり、右側だけにポケットをつけていたりなどのディテールにもこだわっています。

■OSAJIデザイナー 石井このみ氏(以下 石井)
機能性とデザイン性が両立されている点で、肌のことを第一に考えつつ、心地よさや色みにもこだわっているOSAJIのコンセプトにもマッチしているなと思いました。袖口や前身頃は閉めることを基本としつつ、状況に応じて着こなせるのもいいですよね。

 

新しい制服のデザインを、HAVERSACKに依頼した理由は?

■OSAJIディレクター 茂田正和氏(以下 茂田)
村松君は高校時代からの友人なのですが、その当時から抜群にセンスが良かったんです。それに加えて、以前から彼の手がけている洋服を僕自身も愛用していたし、別ブランドの制服としてHAVERSACKを採用したこともあったので、彼に頼んでおけば間違いないだろうと思って。

 

ユニフォームのサンプルを見たときの感想は?

■茂田
40年代のナースコートをベースにしている、というコンセプトを聞いた段階で、もう何も言うことはないな、と。いくらOSAJIのコンセプトが江戸時代の「お匙=将軍や大名に仕える侍医」とはいえ、着物や作務衣をユニフォームにするというのも違いますしね。

■石井
OSAJIのパッケージは、世代や性別を超えて使えるような控えめなデザイン。それでありながら、手に取った時に気分の上がるものを目指しています。そんなOSAJIの売り場の雰囲気にもしっくりと馴染む、現代的でスタイリッシュなルックスに仕上げて頂いて、本当に嬉しかったです。

 

テキスタイルとしていくつかの候補が挙がったそうですが、結果として「ソロテックス」を選ばれた理由は?

■村松
素材はリネンなどの天然素材も検討したのですが、比較した結果、単純に「ソロテックス」のほうが見た目にも機能性にも優れていたというのが正直なところです。

■石井
スタッフの要望として挙がっていた「夜洗っても朝には乾く素材」「アイロンをかけなくてもきちんと見える素材」という点は必須でした。売り場では水を扱うことも多いですし、毎日着ていくと汚れるため、頻繁に洗っても型崩れしない素材である必要があるんです。

さらに、スタッフは高いところのものを取ったり、しゃがんだりといった動きを想像以上に必要とするため、伸縮性が高いというのもポイントでした。「ソロテックス」は軽くて伸縮性にも優れているのに、スポーティーな雰囲気とも違う、シックな高級感があるのが素敵です。

■村松
上半身をタイトなデザインにしながら、袖のカッティングは立体的にすることで動きやすいデザインになっているのですが、ユニフォームということでさまざまな体型の方が着用することを考えると、伸縮性のある素材のほうがいいかな、と。

■茂田
TEIJINの機能性素材というのも、じつはブランドのコンセプトにマッチしているなと思っていて。

OSAJIは現代の新しい技術を用いて、肌にここちいいもの、美しいものにこだわってものづくりをしているブランド。同じように最新のテクノロジーで高い機能性を実現しながら、しかも素材感や発色も優れたものを作っている企業の素材を採用することができて、非常に嬉しかったですね。

  

 

今回採用した「ソロテックス」は、植物由来の原料が一部使用された素材ですが、ブランドとして環境に配慮していることなどはありますか?

■茂田
カーボンニュートラルは当然のこととして、中身の素材には一年草から作られる原料を優先することや、石油由来原料をできるだけ使わないことなどですね。

「天然の成分だけを使っています」ということを売りにしているブランドもありますが、天然の成分の中にも人体に害を及ぼすもの、環境に悪影響を与えるものも、実は多くあるんです。

■石井
安全性は当然のこととして確保しつつ、さまざまな成分を組み合わせて美しい色みや快適なテクスチャを実現することで、お客さまにとって使い心地のいい製品を作り続けることができたら、と考えています。